vol. 5 アートグラスショー見物記

1. アートグラスショーとは
 アートグラスショーThe Art Glass Showは、アメリカに本部のある国際アートグラスサプライヤーズ協会Art Glass Suppliers Association International (AGSA)が主催する世界最大級のガラス工芸の見本市です。
 毎年6-7月の週末3日間に異なる土地で開催されます。私は2001年のフロリダ州オーランドと2002年のテネシー州ナッシュビルで行われたショーに、当時の勤務先のスタッフ兼通訳として参加しました。


2. ナッシュビル
 
2002年のアートグラスショーは、6月28-30日の3日間、アメリカ南部の町ナッシュビルで開催されました。ナッシュビルはカントリーミュージック発祥の地として有名で、町の目抜き通りにはカントリーミュージックを聞かせるパブやカウボーイブーツを売るお土産屋さんがたくさんありました。スーパーも6時には閉まってしまうような小さな地方都市です。カウボーイハットやブーツを、普段のごく普通のファッションとしてで身につけて歩いている男性を多々見かけるのはなかなかカルチャーショックでした。

3. アートグラスショー2002
 グラスショーの会場は町の中心地にあるコンベンション・センターで、私たちは会場に隣接したホテルに滞在していました。2002年のショーは、前年に比べて規模が小さめでした。アメリカの景気があまり良くないことと、前年のテロの影響が大きかったようで、大手メーカーでも出展していないところがありました。ナッシュビルというやや辺鄙な地域での開催だったことも原因かもしれません。
 出展するのはガラスメーカー、資材・工具メーカー、ガラス工芸関係の本の出版社、ガラス工芸の問屋さん等ですが、工房や個人の作家が自らの作品を展示・実演するために出展していることもあります。ステンドグラス関連が一番多いのですが、フュージング(ガラスを熱で溶かして加工する技法)やタイルモザイク、ガラスビーズ、銀粘土等のブースもあります。そのような様々な分野の展示を見て回ると、いろいろと勉強になります。
 メーカーさんは新作の工具や新しい色のガラスの展示をし、出版社のブースでは新刊も見られます。多くのブースでは展示だけでなく販売もしており、中には定価よりもずっと安い値段で売っていることもあります。特にステンドグラスのデザイン集は、日本で3,000−4,000円くらいするものが10ドル(約1,200円)で売っていたりして、思わずたくさん買ってスーツケースが重くなってしまいました。

4. 一日体験コース
 ショーの期間中、展示場のあるホテルの会議室等では様々な一日体験コースが開かれます。ステンドグラスの様々な技法やその他のガラス工芸のプロが開くもので、興味深いものがたくさんありました。ガラスのブレスレットやミルフィオーリを使った作品作りのコースもあります。
 私は、ショーの期間中はずっと勤務先のブースで売り子さんをしていたのでそれらには参加できず残念でしたが、「こんなコースもあるのか」と案内を見ているだけでも興味深いものでした。


5. 様々な交流
 会場では私たちも、日本から運んできたパターン集やキットの販売をしました。 私は前年からの参加ですが、お店の出展自体はもう4年目で、お客様の中には「毎年楽しみにしているのよ」と言ってくださる方もありました。皆さん熱心にパターンや見本として持参したサンプル作品に見入っており、たくさんの質問を受けました。
 お客様のほとんどはアメリカの方で、一般公開日には趣味として楽しんでいる方もたくさん来場されます。また、ヨーロッパやアジアから来ているバイヤーさんや作家さんにも会いました。
 3日間も会場にいると、自然といろいろなブースの人とも仲良くなります。普段は商品を見るだけの、メーカーや出版社の社長さんやスタッフの方と話ができるのは非常に貴重な機会です。「この本は私の生徒さんに人気があるんだよ」とか「こんな色のガラスって作れないんですか?」なんてお話をしていると、時にはサンプルや、もっとすごいときには売り物をいただいてしまうこともあります!!アメリカや日本での流行や新しい技術・製品のことなど、情報交換をして会話が弾みます。


6. 興味を持った方へ…
 
2003年のグラスショーは7月にシカゴ・オヘアで開催されます。シカゴは東京から直行便で行けますし、コンベンション・センターは空港近くのホテル内にありますので、日本から行くには割と便利です。
 前年は日曜日、今年は土・日曜日が一般公開日でした。会場に入るには入場料を支払います。
 グラスショーの詳細は、ホームページ(www,artglassshow.com)にて見られますのでご参照ください。